すっぽんのオスとメスの違いとは?
すっぽんは主に食材として利用されていますが、ペットとして飼育している人も少なくありません。飼育しているすっぽんがオスなのかメスなのか、気になるものです。すっぽんの性別はどのようにして見分けるのでしょうか。
すっぽんのオスとメスの見分け方
すっぽんのオスとメスを見分ける方法はいくつかありますが、いずれもある程度成長したほうが見分けやすいです。幼体の場合は見分けるのが困難です。
尻尾の長さと太さ
すっぽんのオスとメスとを見分ける方法で、最も簡単なのが尻尾の長さを見ることです。オスの尻尾は長く、甲羅から出ています。それに対してメスの尻尾は短く、甲羅からほとんど見えません。すっぽんを裏返しにすると、さらにわかりやすいです。尻尾の太さも性別を見分けるひとつのポイントです。尻尾が太く長いのがオスで、細く短いのがメスだと覚えておくと良いでしょう。
甲羅の形
すっぽんは甲羅の形がオスとメスで多少異なります。オスの甲羅を真上から見ると、甲羅のうしろのほうが横に張り出したような楕円形をしています。メスの甲羅はオスに比べると、円形に近いです。
総排出腔の位置
総排出腔とは生殖器と排泄器がひとつになった器官のことで、総排泄腔とも呼ばれます。オスの総排出腔は甲板の縁より外の尾の近くにあり、メスの総排出腔は甲板の縁より内側に位置します。総排出腔の位置の違いは、すっぽんがかなり大きくならないと判別するのが難しいです。
体の大きさ
すっぽんの体は、オスのほうがメスより一回り大きいといわれます。しかし個体差や種類による違いもあり、大きさだけでオスとメスを正確に見分けるのは難しいです。尻尾の長さや太さと組み合わせて見分けると良いでしょう。
すっぽんは性染色体を持つ
すっぽんはカメの一種ですが、他の多くのカメとは違い、性染色体を持っているといわれています。そのため、他のカメのように孵化する温度によりオス、メスが決まるのではなく、卵のときにすでに性別が決まっているのです。
オスとメスの味と栄養価の違い
食用としてのすっぽんは、オスとメスとで味や栄養価が違うのでしょうか?
一般に、オスはメスよりも淡白な味で、メスのほうが脂肪分が多く濃厚であるといわれています。とはいえ、人により、味に差はないとする意見も少なからずあります。味に差があるという場合でも、その差が性別によるものなのか、他の要素によるものかははっきりしません。
栄養価については、性別による差を表したデータはなく、明確な違いはないと推測されます。性別に関係なく、すっぽんは豊富な栄養を含む、優れた食品であるといえるでしょう。
まとめ
すっぽんは尻尾の長さ、太さ、甲羅の形、総排出腔の位置、体の大きさでオスとメスを見分けることができます。すっぽんが成長し、ある程度大きくなると見分けやすいです。
オスとメスとの味の違いは人により意見が異なります。性別による栄養価の差は明確なデータがなく、大差はないと考えられています。